2006年は、戌年に当たります。中国では、戌年とその次の亥の年は、結婚や出産などのめでたく縁起のいい年とされるため、2006年、各地では、結婚ブームを迎えています。
中国では、この戌や亥などの十二支が、すでに人々の日常生活の一部分になってきました。では、みなさんは、その十二支の由来はご存知でしょうか?
もともと十二支は、十二年で一周する木星が軌道上を走る位置を示すための単位で、「年」を数えるものでした。中国では、十二支は十二種類の動物を当てていますが、実は、「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の方が先に存在し、動物の干支は、これら抽象的な単位を覚えやすくするため、後から当てはめたものです。
この十二種の動物の選び方と順番が現在のようになったのは、一日中、各種類の動物の活動習慣が理由だそうです。
中国は、漢の時代から、一日の24時間を12等分し、その12分の1を一つの「時辰(2時間)」と呼びます。毎日の午後11時から翌日の午前1時までの間は、「子時」と呼ばれ、これは、鼠が一日中もっとも活躍する時間となっています。午前1時から3時までは、丑時となり、牛が反芻する時間です。また、午前3時から5時までが寅時で、トラ(虎)の餌探しの時間。午前5時から7時まで、卯時、伝説の玉兎が薬をついて砕く時間。午前7時から9時まで、辰時、竜が雨を降らせる時間。午前9時から11時まで、巳時となり、ヘビ(蛇)が動き始める。午前11時から午後1時まで、午時で、伝説の天馬が空を走る時間。午後1時から3時まで、未時で、羊がこのときに草を食えば、より丈夫に成長できる。午後3時から5時まで、申時となり、猿の活動時間。午後5時から7時までは、酉時で、外が暗くなって、鶏が巣に帰る。午後7時から9時まで、戌時となって、犬が夜の見張りを始める。午後9時から11時までは、亥時で、豚が眠っている。ということで、12種の動物、つまり中国の十二支は、鼠、牛、虎、兎、竜、蛇、馬、羊、猿、鶏、犬、猪という順番で決められました。
中国では、この12種の動物は、「十二生肖」または「十二属相」と呼ばれます。例えば、戌年に生まれた人は、性格的に忠実で果敢な面があるというふうに、それぞれの年に生まれた人は、その年の動物の性格を持つとされています。こういう意味では、中国の伝統文化と中国人を理解するには、まず、人々の暮らしまで影響を及ぼしているこの「十二生肖」から学んだほうがいいでしょう。
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