第一課 漢字と速読
漢字とひらがな(およびカタカナ)の混合文である日本語文は、実は①判読に非常に適しているといえる。それだけに判読による速読•速解を身につけているか否かによって、大きな読書スピードの差が生まれるし、②心読一辺倒の読み方では知識や情報に接し理解できる量が格段に劣ってしまうのである。
日本語文のどこが判読•速読に適しているのか。( a )文章は重要な語句、キーワードとそうでない補助的なものとの組み合わせにより構成されている。日本語文では、普通、漢字にキーワードが多く含まれ、③それをひらがながつないでいる。つまり、キーワードを多く含む漢字とかなにより文章にアクセントがつけられている( b )、漢字を中心とするいくつかの語句をかたまりとしてストレートに理解に結びつけやすいのである。より多くの文字を同時にとらえ、より速く理解することは、読書スピードを引き上げることにつながる。( c )、漢字自体、アルファベットやひらがななどの表音文字とは違い、象形、表意文字である( d )、たとえ音としては読めなくても形を見て瞬時に意味をつかみやすい文字である。
(中略)
読みやすいように読点を入れても、ひらがなだけの文章は、非常に読みにくいものである。( e )漢字が入ると、文章の配列にアクセントがつき、見やすく、そして読みやすくなる。ひらがなだけでは、文字を見て、何をいっているのか瞬時に理解しにくいが、漢字( f )見ただけで意味がわかる。心読一辺倒の読み方なら、瞬時に理解できる文字でも音に換えたうえで理解しようとするが、判読ならば一行全部、あるいは、読点部分で区切るようにしながら、すばやく見て理解することもできる。
本课新出单词
判読 (はんどく) 辨认文理,猜着读
混合 (こんごう) 混合
一辺倒 (いっぺんとう)一边倒
適する (てきする) 适合
キーワード 关键词、关键字
補助 (ほじょ) 辅助、补助
アクセント 重音、语调、重点
ストレート 直接、连续
とらえる 紧捉住、捕捉
アルファベット 拉丁字母、 字母表
象形 (しょうけい) 象形
表意 (ひょうい) 表意
瞬時 (しゅんじ) 瞬时、瞬息
配列 (はいれつ) 排列
読点 (とうてん) 逗号
区切る (くぎる) 切分
すばやい 敏捷、快速
1.本文の(a)(b)(c)(d)(e)(f)の中にどんなことばを入れたらよいか。1.2.3.4から最も
適当なものを一つ選びなさい。
(a) 1)まず 2)つぎに 3)ところで 4)そして
(b) 1)のは 2)から 3)とは 4)ものの
(c) 1)しかし 2)また 3)さて 4)だが
(d) 1)のは 2)から 3)とは 4)ものの
(e) 1)それから 2)それでも 3)たとえば 4)ところが
(f) 1)でも 2)だから 3)ならば 4)たらば
2.「①判読」、「②心読」とは、ここではどんな意味が。1.2.3.4から最も適当なものを一つずつ選び、その記号を解答欄に書きなさい。
1)文の内容はあまり考えないで、なるべく少ない時間で読むこと
2)頭の中で声を出すようにして全体を読むこと
3)音を通さないで、文字と意味とを直接結びつける読み方
4)重要な語句だけを探しながら読むこと
解答欄① ②
3.③「それ」とは何か。1.2.3.4から適当なものを一つ選びなさい。
1)日本語文 2)判読•速読
3)文章の理解 4)キーワードを多く含む漢字
4.本文の内容とあっているものを一つ選びなさい。
1)速読•速解のためには、文字の音声化はよくない。
2)日本語には日本語のリズムがあるから、音として読めなければ本当に読めたとは言えない。
3)漢字の数が少ないほど日本語の文章は読みやすくなる。
4)日本語の文章が読みやすいのは、ひらがなを使っているためである。
文章中出现的以下几个语法点二到三个。
1.~だけに
2.~によって
3.~中心とする
4.~としては
5.たとえ~ても
6.~にくい
7.~上で
することもできる。
答案
1)1 2 2 2 4 3
2)3 2
3)4
4)1