030 ~が最後/~たら最後
これ・それ・あれ: × + が最後
動詞 :た形(希に原形)
動詞 :た形 + ら最後
【会話】
佐藤:アメリカに2、3年行かないかって言われて、迷ってるんだ。行ったが最後、しばらく帰してもらえない気がしてね。
真理:出世コースじゃないの。このチャンスを逃したら最後、二度と回って来ないわよ。
佐藤:君も一緒に行ってくれないか?どう?
【解説】
「~が最後/~たら最後」は「~が最後で、もう終わりだ」など、絶望的な結果になることを表します。文末で可能形の否定(「~できない/~(ら)れない」)が多く現れます。
類義文型に後件で悪い結果が発生することを強調する仮定表現「~(よ)うものなら」(→文型448)がありますが、「~が最後/~たら最後」は確定事実であることが強調されていて、「もし/もしも/万一」といっしょに使えません。しかし、「もし~(よ)うものなら」は成立します。→例題1)
そんなことを 言ったが最後、 この国では刑務所行きだ。
言ったら最後、
言おうものなら、
【例文】
1.あの男はこの業界の顔役で、彼ににらまれたら最後だ。
2.今度の仕事は少しでもミスをしたが最後、取り返しがつかないことになる。
3.彼は言い出したら最後、一歩も後へ引かない。
4.あいつはマイクを握ったが最後、離そうとしないカラオケ狂だ。
5.あんな女につかまったら最後、骨の髄までしゃぶられてしまうぞ。
【例題】
1) 万一大地震でも(起ころう/起こった)(が最後/ものなら)、この地域は地盤沈没の(嫌い/恐れ)がある。
2) 一旦(落後する→ )が最後、なかなか(はう→ )上がれない( )がこの競争社会だ。
【前課の解答】
1) 腐り/かけて/みたいだ(→文型408)
2) まとまり/で(理由)/壊れ(→文型441)