【 や行 】
●薬籠中(やくろうちゅう)の物
薬箱の中の薬のように、自分の思うとおりに使えるもの。すっかり身につけた技術や手に入れたもの。「自家薬籠中の物」ともいう。
●焼け石に水
焼けた石に少しくらい水をかけても冷たくならないように、少々の事では意味がなく効果がないことのたとえ。
●安かろう悪かろう
値段の安いものは、きっと品物の質も悪いだろう。
●安物買いの銭(ぜに)失い
安物を買う人は銭を失うことになる。安い物はそれだけ粗悪(そあく)で長持ちしないから、かえって高いものにつく、という意。
●柳(やなぎ)に風
柳が風になびくように、他人の文句などを上手に受け流して逆らわない。
●柳に雪折れなし
柔(やわ)らかくしなやかなものは堅(かた)くて強いものにくらべて、かえって長持ちする。雪にあえば強い木は折(お)れるが、弱い柳はかえって折れない。
●柳の下にいつも泥鰌(どじょう)はいない
以前そこで泥鰌がとれたからといって、今回も同じ場所で泥鰌がとれるとは限らないことをいう。一度よいことがあったからとて、いつもそううまくいくものではない。
●やはり野に置け蓮華草(れんげそう)
蓮華草のような野の花は、自然の野に咲いているからこそ美しいのであり、家の中に飾(かざ)ったのでは似合わない。
●藪(やぶ)医者の病人選び
へたな者ほど仕事のえり好みをすること。
●薮(やぶ)から棒(ぼう)
「藪から棒出す」を略(りゃく)したもので、だしぬけで思いがけないこと。突然なこと。
●藪をつついて蛇(へび)を出す
わざわざ藪をつついて蛇を追い出し、それにかまれるような愚(おろ)かなことをする。余計なことをして、思わぬ災(わざわ)いを受けること。「やぶへび」ともいう。
●病(やまい)膏肓(こうこう)に入る
治る見込みのない病気にかかること。転じて遊んでばかりでどうしようもない状態になることなどに使う。膏:心臓の下の部分 肓:横隔膜(おうかくまく)の上の部分。
●病は気から
病気は心の持ちようで起こり、良くも悪くもなる。
●闇(やみ)に鉄砲
あてずっぽうにやってみること。 類::闇夜に鉄砲