【 は行 】
●敗軍の将は兵を語らず
失敗した者は、その事について意見を述べる資格がない。
●背水(はいすい)の陣
決死の覚悟(かくご)で事に当たること。
●掃溜(はきだめ)に鶴(つる)
つまらない人間ばかりの中に、たいへん優れた人がまじっていること。
●馬脚(ばきゃく)をあらわす
隠していたことが現れる。化(ば)けの皮がはがれる。
●白眼(はくがん)
人を冷たく見る目つき。
●白眉(はくび)
多くの中で最もすぐれているもの。蜀(しょく)の馬氏の五兄弟はみな秀才だったが、長兄の馬良がもっとも優れ、その眉の中に白毛があったという故事。
●走り馬にも鞭(むち)
走っている馬に鞭打てばなおいっそう早く走る。よいうえにも、もっとよいことをしようとするたとえ。
●畠(はたけ)に蛤(はまぐり)
畑を掘ってハマグリを探したところで見つかるはずがない。ありえないことや見当違いのことにいう。類:木によりて魚を求む
●破竹(はちく)の勢い
猛烈(もうれつ)な勢い。とどめがたい勢い。竹を割る時、初めの節が割れれば、あとはたやすく次々と割れていくからいう。
●八十の手習い
年老いてから学問を始めること。 類:六十の手習い
●破天荒(はてんこう)
今までだれもやれなかったことをすること。前代未聞(ぜんだいみもん)。
●鳩(はと)に豆鉄砲
きょとんとするさま。
●鳩(はと)を憎み豆を作らぬ
つまらないことにとらわれて本来のつとめを怠(おこた)り、自分が損するばかりか世間にも迷惑(めいわく)をかけることのたとえ。畑にまいた豆をハトがほじくるからといって、豆を作ることをやめてしまうのでは本末転倒(ほんまつてんとう)。
●花多ければ実少なし
花が多く咲く木には実がたくさんならない。うわべのよい人には真実が少ないたとえ。
●花に嵐(あらし)
物事には往々にしてじゃまが入りやすいことのたとえ。
●花も実もある
外観が美しいだけでなく内容も充実している。名実ともにすぐれている。
●花よりだんご
表面的な良さよりも、実際に役立つほうを選ぶということ。実利主義。
●腹八分目に医者いらず
もう少し食べたいと思うぐらいのところでやめると、健康にはよいということ。
●針の穴から天をのぞく
せまい考えやものの見方で、広い社会のことを判断すること。
●万事休す
すべて終わりで、手の施(ほどこ)しようがない。