●糠(ぬか)に釘(くぎ)
少しも手ごたえがなく、効き目がないこと。類:豆腐にかすがい・のれんに腕押し
●抜かぬ太刀(たち)の高名(こうみょう)
口やかましく講釈(こうしゃく)はするが、うでまえを見せたことのない人を嘲笑(ちょうしょう)していう。また、争って勝つよりも、じっとこらえてけんかをしないほうが立派だということ。
●糠(ぬか)みそが腐(くさ)る
ひどい音痴(おんち)を形容することば。
●盗人(ぬすびと)猛々(たけだけ)し
盗みを働きながら、何もしなかったような顔をしている者や、悪事をとがめられて逆にくってかかるのをののしる言葉。
●盗人に追銭(おいせん)
損(そん)の上の損のたとえ。
●盗人に倉の番
役に立たないどころか、かえって害になる。
●盗人にも三分(さんぶ)の理
盗みはいかなる理由があろうとも悪事に変わりないが、当人にしてみればそれなりの言い分があるものだ、ということ。筋(すじ)の通らないことにも、無理な理屈をつけようと思えばつけられることをいう。
●濡手(ぬれて)で粟(あわ)
濡れた手で粟をつかむと、粟粒(あわつぶ)がくっついてたくさんつかめる。苦労しないで多くの利益を得ることをいう。 類:棚からぼたもち
●濡(ぬ)れぬさきこそ露(つゆ)をも厭(いと)え
濡れないうちは、ちょっとでも濡れまいと思い露も避(さ)けるほど用心するが、いったん濡れてしまうとどうでもよくなる。いったん過ちをおかしたらどうでもよい、もっとひどいこともかまわずやってしまう。おもに男女間の過(あやま)ちについて言われる。
●濡(ぬ)れぬさきの傘(かさ)
失敗しないように用心すること。 類:ころばぬ先の杖