刺身切るのになぜ「刺す」か
日本人だけのものと思っていた「刺身」が、いまやダイエット食として外国人にも大モテである。日本語を習い始め、刺身も食べ始めたアメリカ人に、「刺身」は魚をカットするのに、なぜスティング(刺す)というのかと聞かれ、とっさに答えられなくて、のどに魚の骨がつき刺さった思いをしたことがある。
「刺身」は忌み言葉だという説がある。「切る」という言葉を嫌がって、「刺す」と言い換えたのだろうという。なるほど、婚礼などのおめでたい席で「切る」は禁句だ。それでも、離婚するカップルが多いのは、「刺身」でなく、「切身」を食べ過ぎたのか。
単語
1.刺身(さしみ):新鮮な魚介類などを、生のまま薄く小さく切り、醤油・わさびなどをつけて食べる料理、お造り
―>刺(し)身のつま:刺身を引き立てるために添えられる野菜や海藻など。転じて、添えもの程度の軽い役割しか担っていないもの
2.とっさに:[副]その瞬間に。たちどころに。「―ブレーキをふむ」
3.禁句(きんく):聞き手の感情を害したり刺激したりするのをはばかって避けるべき言葉や話。「受験生の前では、落ちる、すべるの類は―だよ」
豆知識
お刺身の食べ方:わさびの香りや辛味が消えないよう、刺身をひとひらとり、そなえられているわさびを真中に少し置いて、半分にたたみます。醤油の入った小皿を左手の持ち、二つ折りにしたお刺身の端に醤油を少しつけて食べるのが粋な召し上がり方です。
食べたら、小皿はテーブルにもどします。
醤油にわさびをドロドロにといてしまう食べ方は、わさびの鼻にツーンとくる香りや辛味を殺してしまいます。うまさを殺してしまうヤボな食べ方はやめましょう。
問題
刺身切るのになぜ「刺す」か?
答案
「刺身」は忌み言葉だという説がある。「切る」という言葉を嫌がって、「刺す」と言い換えたのだろうという。