辞書に『ちんこのまじない』は載っていません。
『ちんこのまじない』とは東京弁でいうところの『ちちんぷいぷい』のことなのです。
『ちちんぷいぷい』は辞書にも載っています。
『「ちちんぷいぷい御世の御宝」の略。
晢御世(ごよ)の御宝(おたから・おんたから) 幼児が転んだり、ぶつけたりして体を痛めた時に、痛む所をさすりながら、すかしなだめること。また、そのときに唱えることば。一説に、智仁武勇は御世の御宝の意とも。
国語大辞典(新装版)小学館 1988』
と載っています。
『ちんこのまじない』とはまったく『ちちんぷいぷい』とおなじように使われる言葉です。
『ちんころまじない』とも言います。
【例】
「おぉよしよし。ちんこのまじない、ちんこのまじない。もう痛たないやろ。」
この『ちんこのまじない』のいわれは、鎮宅霊神という中国の神から来ているそうです。
家を新築して移転するときに、居住安全や厄除けのために鎮宅霊符という護符をその神様から受けたのだそうで、その鎮宅がチンコとなって、護符を受けるかわりにその名をとなえて指で撫でたのだそうです。
(大阪ことば事典 講談社学術文庫より)
鎮宅がなぜ「チンコ」になったのかは謎ですが、そう書いてあるのだからそうなのでしょう。