日语阅读:第九种枕头

来源:考试吧发布时间:2013-01-28

20年ほど前、作家の山口瞳さんが東京?銀座の高級ホテルに泊まった。チェックインの手続きで係の女性から、8種類ある枕のどれを希望するか聞かれたという

大约20年前,作家山口瞳入住東京銀座的一家豪华饭店。据说,办理住宿登记手续时,总台的小姐问他,房间的枕头有八种,要安排哪一种。

そばがら、あずき、羽毛、模造真珠…。客の満足を限界まで追求する理想主義に感じ入りつつ、「経営者は夢のある、宮沢賢治みたいな人だろう」「でも収支が合うかな」、そう思ったと、随筆「新東京百景」(新潮文庫)に書いている

有荞麦皮的、小豆的、羽毛的、人造真珠的……山口深深地被这种极端追求顾客满意度的理想主义所感动,但同时又想:“该饭店的经营者,想必是一位充满理想的、宮沢賢治式的人物吧”、“可是,这样的经营,收支能平衡吗”。—— 随筆《新東京百景》中如是写道。

「宮沢賢治みたいな」経営者とは、当時、セゾングループを率いていた堤清二さん(79)である。作家、詩人としては、「辻井喬(たかし)」の名で知られている。山口さんの直感はさすがというべきだろう

所谓“宮沢賢治式的”経営者,就是指当时西武集团的领军人物堤清二(79岁)。作为作家和詩人,他则以“辻井喬”之名而广为人知。山口的直觉应该是正确的吧。

巨大な流通グループは歳月の転変のなかで夢の跡をとどめるのみだが、詩人の想念はいまも衰えることを知らない。辻井さんの詩集「鷲がいて」(思潮社)が、今年度の読売文学賞(詩歌俳句賞)に選ばれた

庞大的流通集团仅是要在岁月的变迁中留住理想的痕迹罢了,而诗人的热情至今仍没有减退。辻井的詩集《有一只鷲》入围本年度読売文学奖(詩歌俳句奖)。

数年前、信州の諏訪湖畔に「平林たい子記念館」を訪ねると、館内の壁に辻井さんの色紙が飾られていた。「暗い空に耐へる/やさしさのために/凍った風のなかの/希望のために/梢(こずえ)に拡(ひろ)がる空に/むかって鳥を放とう」

多年以前,我参观位于信州諏訪湖畔的《平林鲷子記念館》,馆内的墙壁上饰有辻井的诗歌彩纸。“为了那份柔韧/以经受天空的黑暗/为了那缕希望/不畏惧刺骨的寒风/朝着树梢上方辽远的天空/我把青鸟放飞”

書き留めて帰った。心がささくれて寝つかれぬ夜など、いまも時折、紙片の詩句を眺めることがある。辻井さんが用意してくれた9種類目の枕かも知れない。

离开之前,我抄下了这首诗。在心儿皴裂、夜不能寐折这种时候,至今偶会,读一读纸片上的诗句。或许它是辻井为我准备的第九种枕头。

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