035 ~かたがた
名詞: × + かたがた
【会話】
山田:打ち合わせを早めに切り上げて、工場見学かたがたお花見に行かないか。夕日を浴びながらのお花見。たまにはのんびりしようじゃないか。
佐藤:おやおや、お花見かたがたの工場見学と言った方が正確じゃないの?困った方々だなあ。
山田:行きたいなら、がたがた言わないこと!
【解説】
「~かたがた」は「AかたがたB」の形をとり、同一主語文で使われ、同一時間帯のなかで「Aをする機会を使って、Bをする」並行動作を表します。丁寧な語感なので、手紙や公式の会話で多く使われます。同義表現に「~がてら」(→文型038)があり、こちらは日常会話で多く使われます。どちらも動作Aが主で動作Bが従の関係にあります。
散歩かたがた(・がてら)、話しましょう。
「AついでにB」(→文型163)も似た意味を表しますが、Bは付け足しの行為で異なる時間帯の動作です。→例題1)
【例文】
1.夕涼みかたがた、図書館に寄ってみた。
2.墓参りかたがた、幼友だちに会って来ようと思う。
3.お願いかたがた、近況御報告まで。 敬具
4.近くに来るついでがございましたので、先日のお礼かたがた、お伺いしました。
5.上海出張かたがた、足を伸ばして黄山に登ってきた。
【例題】
1) 近日中に(お/ご)挨拶(のついでに/かたがた)、(お /ご)伺い(になりたい/したい)と思っ(ております/ていらっしゃいます)。
2) お寺参り( )かたがた、浅草へ(遊ぶ→ )に(行く→ )みませんか。
【前課の解答】
1) が(自V)/すれば/難く(不可能の意味の方が自然)
2) 美しさ(Nの形)/に/尽くし(「筆舌に尽くしがたい」は慣用語)