*~てはならない/*~てはならぬ
動詞:て形 + はならない
_はならぬ
_はならん
(注:口語では「~ては→ちゃ/~では→じゃ」がよく使われる)
________________________________________
♪ 会話 ♪
山田:何だい?この「きれる」「むかつく」って言葉は。
百恵:まだ若いくせに、そんなことも知らないの?
山田:僕がわからないのは、どうしてささいなことで、きれたり、むかついたりして、ナイフで人を刺したりするのかってことだよ。
李 :理由の如何を問わず、あってはならないことだよ。
_♯ 解説 ♭
「~てはならない」は「~てはいけない」と同じく禁止を表します。「~てはいけない」系は話者が個々の状況から自己の責任で判断して下すもので、相手の行動を直接禁止する文型です。しかし「~てはならない」系は社会常識・規則・習慣などに照らして判断するもので、多くの場合、特定の個人に向けられる直接の禁止ではなく、不特定多数に向けて「~するべきではない」(→文型384)と説明するときに多く使われます。用例を比較しても、「~てはいけない」とはかなり異なってきます。
_§ 例文 §
1.国際世論に逆行するような核実験を、決して許してはならぬ。
2.人に騙されることがあっても、人を騙すようなことはあってはならない。
3.いじめ問題が起こる背景、つまり学校・社会そのもののが持っている病理を見逃してはならない。
4.小事に拘り、大事を見失ってはならぬ。
5.自分の失敗を人のせいにするなんてことは、決してしちゃならないことだ。
★ 例題 ★
1) A国の地下核実験というあっ(てはならない/てはいけない)こと(が/を)(とうとう/やっと)起こった。
2) 見ろよ、部長、若い娘( )腕を組んで歩いてるぞ。何だか(見る→ )はならないものを(見る→ )感じだなあ。
_(^^)前課の解答(^^)
1) にとって(~にとって→文型331)/ため/ため
2) が/なくて(理由は「~なくて」→文型257)/が