具体的に言うと「どんな」は「どのような」と言い換えられるように具体的なものそれ自体を尋ねるというよりは、そのものに伴う様態・ありさまを尋ねる表現と言えます。一方「なんの」は「どんな」に比べ具体的なものや事柄・範疇などを個別に尋ねる表現と言えます。次の例を見てください。
“どんな”可以用“どのような”替换,它不是询问物体的本身,而是侧重询问物体伴随的状态样子。而“なんの”则是询问物体的具体构成或个别的事态・范畴。请看下面的例子。
a.どんな家に住みたい?
b.なんの家に住みたい?
a.どんな家に住みたい?(想要什么样的房子?)
b.なんの家に住みたい?(想要什么造的房子?)
aに対しては「大きな家」、「森に囲まれた閑静な家」などが想起されますが、bに対しては「木の家」、「コンクリートの家」など範疇や種類で答えることが期待されます。
a问题能让人联想起“大房子”“森林环抱的幽静的房子”。b问题则让人期待着“木房子”“混凝土房子”等表示建筑材料的答案。
このように「どんな」と「なんの」には意味の違いが存在しますが、「どんな意味があるの?」「なんの意味があるの?」というときはどちらを使うことも可能です。これらの特徴は「家」のように具体的なものではなく「意味」(あるいは「目的」「意図」)のような抽象的なことがらを表す名詞に「どんな/なんの」がついているという点にあります。「意味」というのは実体のないものであり、具体的な範疇・個体として把握できる一方で様態やことがらとして捉えられることもあります。たとえば魚の「ブリ(鰤)」の意味について説明するとしたら次のようなものが例として考えられます。
如上所述,“どんな”和“なんの”意思上有差别。但有时候也可以互换。比如:“どんな意味があるの?(有什么意思?)”“なんの意味があるの?(有什么意思?)”这是因为“意味(意思)”不像“房子”是一个具体的东西,“意味(意思)”是一个抽象名词。像“意味、目的、意図”等抽象名词,它们本身不是实际物体,所以它们既可以理解成具体的范畴,也可以理解成样态・事件。请看下面关于“ブリ(鰤)”的含义解释。
c.ブリとはスズキ目の海魚のことである。
d.ブリは青みがかった銀色で黄色い線の入った魚である。
c.鰤鱼是属鲈形目的海鱼。
d.鰤鱼背部蓝褐色,腹部银白色,侧线附近有黄线。
前者は「ブリがなんであるか」を説明しており、後者は「ブリがどんなであるか」を説明しています。このように「意味」という言葉は多面性を持っているため「どんな」でも「なんの」でも尋ねることが可能であると考えられます。
前者c是问题“ブリがなんであるか(鰤鱼是什么?)”,后者d则是问题“ブリがどんなであるか(鰤鱼是什么样的?)”。如上所述,“意味(意思)”这个词有多面性,所以“どんな”“なんの”两者都能用。