◆日本の旧字体との関係
簡体字になる前の難しい字体を「繁体字」と呼びます。もともと清朝の時代、1716年に「康熙字典」で制定された字体がもとになっており、日本の旧字体とかなりの部分で共通した字体を用いています。日本の旧字体にも異体字が多くありますが、繁体字も地域によって一部使われる文字が異なります。
繁体字は台湾などで使用されていますが、中国では簡体字を「規範漢字」として使用しており、繁体字は古典籍・文字学・書道といった特定の分野以外では使用すべきでないとされています。また、シンガポールなどでも簡体字が使用されています。
経済的にも世界に対する影響力を強め、アメリカにも匹敵する超大国となる可能性を感じさせる中国ですが、文化的には日本と共通する部分が非常に大きい国でもあります。欧米の人たちが中国語を学ぶことの大変さを考えると、むしろ日本人にとっては