人物: 吉田 木村(ともに30——50代の主婦)
場面: 近所に住む吉田が木村を訪ねる。木村の家の玄関で
吉田: ごめんくださーい。木村さん、吉田です。
木村:( 奥のほうで) はーい、ただいま。(出て来て) あ、こんばんは。
吉田: こんばんは。これ、いただき物なんですが、よろしかったらどうぞ(差し出す) .
木村:( 受け取りながら) あら、すみません、いつもいつも。よらしいんですか?
吉田: ええ、どうぞ。奈良の親戚から送って来たんです。まだいっぱいあるので、木村さんにもおすそ分けしようと思って。
木村: すみません。(かぶせてあう布巾を取りながら驚いて) まあ、松茸!ほんとにいいんですか?こんなに高価なものいただいて。
吉田: どうぞ、どうぞ。到来物で恐縮ですが。
木村: いいえ!とんでもない。こんな立派な松茸、初めてですよ。
吉田: いえいえ、ほんの少しですけど。
木村: いいええ、こんなにたくさんいただいちゃって、申し訳ありません。
吉田: いえ、どうぞ、お気にならないでください。
木村: そうですか?すみません。どうもありがとうございます。
吉田: いえ、どういたしまして。
木村: じゃあ、ありがたく頂戴させていただきます。
吉田: どうぞ。