名詞 : の + おかげで
動詞・形容詞:普通形<ナ形ーな> おかげだ
おかげか
【会話】
母親:おかげさまで、息子も志望校に無事合格できました。本当に夢のようです。
先生:本人の努力のたまものですよ。本当によくがんばったと思います。
母親:いえいえ、先生のお力添えがなければ、とても・・・。全て先生のおかげです。
【解説】
「~おかげで」は「~(の)援助・恩恵があって~」という意味を表す原因・理由の表現で、いい結果が生じたときに使われます。悪い結果が生じたとき使うのが「~せいで」(→文型122)、どちらの場合にも使えるのが「~ために」です。ただし、「~おかげで」は、例4のように皮肉・非難の気持ちを込めて使うことも希にあります。どれも「ので」系(→ 資料編、)なので、後件では発生した事実や確定事実を表し、「~つもりだ/~たい/~だろう」などの意志・希望・推量表現は使えません。
理由が不確かなとき、断定を避けて「~おかげか」の形が使われます。なお、「おかげさまで」という語は文頭でしか使えず、接続助詞の用法や文末で「~おかげさまです」とは使えません。
先生のおかげで(×おかげさまで)、無事合格できました。
合格できたのは、先生のおかげです(×おかげさまです)。
【例文】
1.君が手伝ってくれたおかげで、仕事が早く片づいた。
2.私が今日あるのは、田中さんがあのとき助けてくださったおかげです。御恩は一生忘れません。
3.お前が一人前になれたのは、一体、誰のおかげだと思っているんだ。
4.あなたのおかげで、平気で嘘がつける女になれたわ。
5.先生の丁寧な教え方のおかげか、このクラスには落ちこぼれの学生は一人もいません。
【例題】
1) 一人っ子の(おかげか/せいか)、わがまま(が/に)育っ(てしまいました/ていました)。
2) おかげさま( )主人は軽い骨折で済んだのですが、あの事故( )亡くなられた皆様のことを思う( )・・・。
【前課の解答】
1) 得る/てみた(→文型197)/絶たれた(基運「受身」:→ P)
2) に/納得し/得ない